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2016年1月

2016年1月25日 (月)

ツール・ド・サンルイス2016 7日目

ツール・ド・サンルイス 6日目

 

クラス:1クラス ステージレース

開催国:アルゼンチン

距離:119.8km

天候:晴れ

 

コースはサンルイスを出発し、山岳ポイントを含む大きい周回を1周してから小さめの周回を5周しスタート地点にゴールする周回コース。

15.7kmに3級山岳ポイント、34.6kmと85.6km地点に中間スプリントポイント地点が設置されていた。

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レース前のミーティング

 

ホテルの部屋でミーティング後に車で移動、スタート前にもミーティング。

その後詳しい指示を確認しに行く。

自分への指示は絶対に逃げる必要は無いので様子を見るように。

今日のレースはどのチームもゴールスプリントで勝負するつもりのはずなのでゴールスプリントへ向けての展開の中でアシストが出来るように備えるようにという指示。

 

 

 

レースレポート

 

会場に着いてからスタートまでは結構時間が有ったはずなのだが、いつの間にか時間が過ぎており急いでグレガとスタキオッティと一緒にスタートラインに並びに行く。

スタートラインについて程なくしてレース開始。

今日は周回コースだからなのかパレードスタートは無かった。

2、3回の大きなコーナーを抜けてから本格的にペースが上がって行き逃げの為のアタック合戦が始まる。

しばらくは足の調子を感じながら集団内で様子見。

今朝、起床した際にはかなり強めの雨が降っていた。

ホテルを出発するころには雨がやんでいたこともあり路面は完全に乾いており悪影響は無い。

そして雨のおかげで気温が下がっておりかなり涼しい。

昨日までの連日の暑さに相当苦しめられていた自分としてはかなり助かる。

足の調子もかなりいい感じで集団内に居ても結構楽。

アタック合戦に参加してみようかなと思い、集団の先頭の方に上がって行く。

集団の様子を見ながら2回程アタックに反応して付いて行ってみる。

しかし決まらない。

やはり調子が良くあまりしんどく無いので集団先頭付近に留まり続ける。

アタック合戦の様子を見続けていると、全くと言っていいほど逃げを許す気配が無い。

15.7kmにある山岳ポイント地点が原因だろう。

そこまでは集団で行って山岳ポイントを取りたいチームが居るために、逃げが決まる気配が無いのだろう。

アタックしても無駄と判断し集団前方で様子を見続ける。

山岳ポイント地点を通過。

山岳ポイント争いで集団の先頭から飛び出していた選手が吸収される。

再びアタック合戦が始まる。

決まるとすればそろそろだろうか?

逃げたいのであればここでアタックするのは当然である。

足の調子も良いし、行ってみたい気もする。

しかし今日のチームからの指示はゴール前のアシスト。

あまり逃げる為に積極的にアタックし過ぎるのは良くない。

アシストという立場で自分勝手なことをするのは間違っている。

よっぽどいいタイミングが来ない限りはアタックに反応しないことにする。

そのごUターンして下り基調になる。

一気にペースが上がりハイペースな中でのアタック合戦。

少しして数名が飛び出し、集団内からアタック合戦終了の声が上がる。

それを無視して追走が始まり、下りの勾配が急になったことも重なり今までより相当ペースが上がる。

もう少しで逃げが決まるはずなのでアタックに反応するタイミングとしては今。

しかし下りが速すぎてビビってしまい、前に出るどころか集団内を徐々に後方に下がって行ってしまう。

集団後方でビビッている内に飛び出したメンバーが捕まりその後に逃げが決まった。

距離としては30km手前。

逃げが決まってからも集団は極端にペースを落とすことは無く結構いい速度で走り続ける。

集団内で他のメンバーと一緒に動く。

今日は横風も無いため集団内に居ればかなり楽。

コーナー前などのインターバルがかかるポイントでは集団の前方に上がる。

50km地点辺りで一旦ペースが落ちて集団の雰囲気もリラックスした感じになる。

そのままのペースでしばらくレースが続き。

ラスト2周半、ラスト45km程の所から再びペースが上がりだす。

アタックが決まってからの動きと同じような感じで走る。

ラスト1周半辺りから更にペースが上がりだし、集団内での位置も常に先頭付近をキープするように全員で動く。

Uターンする場所では自分がビビッて遅れてしまうので自分はチームメイトの最後尾。

自分の後ろにいる他の選手にとってはいい迷惑だろう。

ラスト1周に入る。

先頭付近の位置を争う動きもドンドン激しくなっていき、他のチームの選手と接触しそうな距離で常に走る。

ラスト半周。

下り基調なこともあり相当速いペースで走る。

ここでビビっている場合ではないので怖いのを我慢しながら、集団の右端を先頭に向けて上がって行く。

ニーバリが先頭で集団の先頭まで一気に上がりしばらく集団の先頭を引いてから足を使い切って遅れていく。

その動きを利用してグレガが集団の先頭付近に入り込む。

デネグリ、スタキオッティ、グロース、自分はそこには入れず集団の右側の先頭付近を走る。

デネグリが先頭でその後ろに自分。

後ろのスタキオッティとグロースが風を受けにくいように少し右の外側に位置をずらして走る。

デネグリが風を受ける位置まで前に出たので、自分が前に出て風を避けになる。

自分の技術ではゴールに向けての位置取りでアシストするのは厳しいためここで前に出るのが最善のはず。

しばらく風を受けて走り足が重くなっていく。

これ以上前に出ていると位置をキープ出来ず下がってしまうと判断し交代。

ラスト3kmを切った辺り。

風を受けて力いっぱい踏んでいたことでペースの上がった集団に付いて行けず遅れる。

自分が出来ることは終わったので無理に追いかけずに流したペースでゴールした。

 

 

感想

 

気温の関係もありアルゼンチンに来てから1番調子が良かった日のように感じた。

しかし、体の調子は良くとも下りでビビってしまったりといった精神面の問題は何にも変わらないのでもっと度胸を持って走らないといけないと思った。

ゴール前の動きも、もっと経験を積むことで技術を身に付けてチームの力になりたいと思う。

アルゼンチンの7日間を通して落車することなくゴールすることが出来て良かったと思う。

 

 

キツさレベル

気温に苦しめられることも無く、距離も比較的短く時間で見れば2時間半、平坦基調のレースだったこともありあまりしんどいとは感じなかった。

ゴール前の動きの際には力を出し切るように頑張って動いたが、その距離が短かったこともありレース後の疲労感はかなり低かった。

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2016年1月24日 (日)

ツール・ド・サンルイス2016 6日目

ツール・ド・サンルイス 6日目

 

クラス:1クラス ステージレース

開催国:アルゼンチン

距離:159.5km

天候:晴れ

 

コースはラ・トマを出発し北と東に曲がりながら進み山岳に入りメルロにゴールするコース。

146.4kmに3級山岳ポイント、152.0kmと159.5kmのゴール地点に1級山岳ポイント、47.0kmと136.3km地点に中間スプリントポイント地点が設置されていた。

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レース前のミーティング

 

ホテルの部屋でミーティング後に車で移動、スタート前にもミーティング。

自分への指示は明日があるので絶対に逃げなければいけないという訳ではないという感じ。

特にスタート直後は逃げたいチームがこぞってアタックを仕掛け合うので、そこには参加せず、その後に勢いが落ちて来れば逃げの為にアタックしてみても良い。

ゴール前の10km以上の坂も有るのでそこである程度で登れるくらいには体力を残しておくように。

逃げに乗れなければチームのメンバーと同じ所にいる事。

特に今日は横風と向かい風がキツイことが予想されるのでいつも以上に近くに居るように気を付けて一緒に動くようにという指示。

 

 

レースレポート

 

スタートラインに並びに行くとそこそこ前方に並ぶことが出来た。

パレードスタートが始まり前に上がろうとする。

コーナーが連続したり道幅が急に狭くなったりしていたせいで、あまり前に上がることが出来ずにいるとリアルスタート地点を越えてレースが始まる。。

初端から逃げに乗る必要は無いと言われていたこともあり、焦らず集団の中盤より少し上で前に上がるタイミングを見計らう。

スタート直後は向かい風が強く集団内にいると少し余裕を持って付いて行ける。

集団の先頭では向かい風を切り裂いてアタック合戦が行われているのだろう。

先頭の様子を見て見ようとしたが、背が低いため前が見えない。

集団の速度が遅いこともあり集団の前方は結構詰まっている。

なかなか簡単に上がれそうにない。

上がれない内に逃げが決まってしまえば、それはそれで仕方がないと思いながら付いて行く。

進行方向が若干変わったことにより横風が少し吹き出した。

更に、地形も緩やかなアップダウンの連続する丘陵地帯に入った。

向かい風が弱まったおかげで集団のペースが上がる。

横風とアップダウンの影響で団子状態だった集団が縦に伸び出す。

集団の両サイドにスペースが出来たので先頭付近にまで上がる。

アタック合戦はワールドツアーチームも逃げようとアタックをかけるかなり激しいものだった。

これに参加すると疲労が半端無いと判断し、しばらくは様子見ることにする。

ワールドツアーチームは当然の様に潰し合っているのだが、それ以外にもアルゼンチンの選手が逃げようとした際には明らかに他の飛び出しとは違う勢いで潰されている。

昨日アルゼンチンの選手が3人逃げ切ったことが原因だろう。

しばらくしてアルゼンチンとワールドツアーチームのどちらでもない選手が2人飛び出す。

そろそろ決まるタイミングかな?と思いその2人を集団から飛び出して追いかける。

追いついて後ろを見ると数名の選手がそれぞれ単独で追いかけて来ていたが、集団からは少し離れている。

追いかけて来ていた選手も合流し2、3回ローテーションしたところで集団に追いつかれる。

集団の後ろに下がってしまうと前に上がって来るのが大変なので出来る限り集団の前の方に合流する。

そこからは集団の先頭付近にひたすら付いて行く。

アタックが何度もかかり、そのたびに追いかけて集団のペースが上がるので相当キツイ。

横風も吹いているので集団の後ろは地獄絵図だろう、前に上がって来ていて良かったと心から思う。

いきなり強くなる横風が原因で選手が煽られてふら付く。

そのせいで選手同士の接触が起き、ぶつかられた選手がぶつかって来た選手にキレている光景が増えてくる。

アタック合戦が長くてしんどいことも原因だろう、集団自体の雰囲気も結構悪い。

アタックがかかる毎に「アタック合戦終了!」という声が集団から上がるようになって来るが、逃げたい選手がその声を無視してアタックすることで集団もそれを追いかけるので中々終わらない。

しかし、アタック合戦終了の声が上がって来たという事は、逃げが決までそう時間はかからないだろう。

逃げたいのであればここがチャンス。

アルゼンチンやワールドツアーチーム以外がアタックしたことを確認して自分もアタック。

後ろで「アタック合戦終了!」の声が聞こえる。

飛び出した数名でローテーションしてペースを上げる。

集団とは少し離れている。

これは決めれる!と思い全力に近い力でローテーションを続ける。

何度かローテーションをしていると今まで居なかった選手がローテーションに入って来る。

追いつかれたのか?と思い後ろを見ると、集団は離れているが飛び出している選手が15名程になっている。

追いついて来たメンバーにはワールドツアーチームの選手が結構な人数とチームメイトのグレガがいた。

強い選手が大量に逃げに入ったことで集団は1列になって追いかけて来ている。

追いかけてくる集団から力ずくで逃げようと半端無いペースのローテーションが始まる。

先頭に出るのがかなり辛い。

ローテーションをしていると、サガンも飛び出したメンバーに入っていることに気が付く。

昨日と違い本物のアルカンシェルだ。

飛び出した集団に強い選手が多すぎる。

いくら登りゴールのレースとはいえ逃げに入っている選手がここまで強いと逃げ切りもあり得るかもしれない。

それを防ぐためにも集団は全力で追いつこうとするだろう。

この逃げは決まらないと判断して出来る限りローテーションに入らないようにする。

自分と同じ考えの選手が多いようで、ローテーションに入りたがらない選手が増えて逃げのペースが上がらなくなる。

しばらくして集団が追いついてくる。

自分達が追いつかれた際にアタックをかけた、グロースを含む数名の逃げが決まった。

スタートから30km程の距離だった。

そこからは疲労を回復させながらチームメイトと一緒に動く。

何度かボトルも取りに行く。

だいたい30分~45分くらいでボトル1本分(600mℓ程)を消費する。

横風が吹きそうなところでは全員で集団の前方に上がっていたおかげで後ろにいるよりは楽に走ることが出来た。

それでもペースが速い際にはしんどいことも多々あった。

横風の区間が全て終わり140km地点を通過。

予想していた以上に疲れている。

スタートしてから145kmが過ぎ、道の勾配が徐々にキツクなっていく。

後はどこで集団から離れるか。

あまり速く離れすぎるとタイムアウトになる可能性がある。

ある程度選手が遅れたことを確認してから、自分の近くに居た選手が集団から遅れるのに合わせて集団からそっと離れた。

そこからはある程度の楽なペースを維持しつつ数名で集まって登って行った。

かなり風が強く登りであるにもかかわらず風圧を感じるほどだった。

登りの途中では横風が半端無くキツクまっすぐ走ることが困難な場所もあった。

少し前を走っていたチームメイトのニーバリが風に耐えきれず地面に足を付いてしまい、再スタートしようとするが風が強すぎてスタート出来ず、何故かUターンして下っていき、最終的に数メートル下ったところでこけるという珍事が発生していた。

 

 

感想

 

今日もここ数日とあまり変わらず集団内に居た時間が多かったがしんどさ的には1番しんどかった。

蓄積してきている疲労もあるとは思うが横風でジワジワと疲労させられたことが原因だと思う。

明日が最終日という事で気が緩みそうになるが、そこをこらえて明日の最終ステージのゴールラインを越えるまでは集中を切らさないようにしたい。

また、明日は平坦ステージなので自分に与えられる仕事をしっかりとこなせるように頑張って走りたい。

 

 

キツさレベル

「ここが特にしんどかった」と記憶に残っている場面と言えば最初のローテーションだけだったにもかかわらず、レース後半の疲労度合はここ最近で一番だった。

全体的に休める部分が少なくある程度の力を出し続けていたことが原因かもしれない。

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2016年1月23日 (土)

ツール・ド・サンルイス2016 5日目

ツール・ド・サンルイス 5日目

 

クラス:1クラス ステージレース

開催国:アルゼンチン

距離:168.7km

天候:晴れ

 

コースはレンカを出発し南西方向に進んでいき、サンルイス近くのジュアナ・コスライにゴールする平坦コース。

62.5kmと144.8km地点に中間スプリントポイント地点が設置されているのみで、本日は山岳ポイント地点は無し。

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レース前のミーティング

 

バスで1時間半かけて会場に到着後、車内でミーティング。

今日は昨日までと違い逃げに乗ることを狙って行き、逃げることが出来ればその際は余力を残して逃げるように、出来なければ集団内で他の選手と固まって動くようにという指示。

 

 

レースレポート

 

トイレに行っていたためスタートラインに並ぶのが遅れ集団中盤に並ぶ。

パレードスタートが始まり集団右側から前に上がって行く。

先頭が見えるくらいの位置まで上がったところでリアルスタート地点を通過し、レース開始。

今日は逃げる為のアタック合戦がかなり活発。

追い風の影響もありかなりの速度でアタック合戦が続いている。

集団の右側で前に上がるタイミングを見計らっているが、なかなか前にスペースが出来ない。

集団の左側はスペースがあるようで前に上がって行っている選手がたくさんいる。

集団内を右から左に移動するのも大変なのでしばらく右側で前にスペースが出来るのを待つ。

結構待っていたがスペースが出来る気配すらない為、左側に移動して前に上がって行く。

前に上がると言っても簡単には上がれない。

集団のペースが緩んだ瞬間や前にスペースが出来た瞬間を見つけては少しずつ先頭に近づいて行く。

やっとのことで先頭付近まで上がることに成功し、今日のアタック合戦の状況が掴める。

基本的にはワールドツアーチームが逃げようとするのを他のワールドツアーチームが潰している。

その為ペースが速い。

そしてワールドツアーチーム同士の潰し合いの隙を突いてそれ以外のチームが逃げようとする。

そしてそれに逃げたいワールドツアーチームが反応して追いかけることで飛び出しが潰れるというパターンを繰り返す。

ワールドツアーチーム以外の選手が2人飛び出す。

自分もそれに反応して集団から飛び出す。

しかし、集団が追って来て追いつかれる。

そんなことを繰り返す。

ワールドツアーチームが逃げようとしていることもあり、初日の様に簡単には決まらない。

再び2人が飛び出して自分が追いかけて追いつく。

そこに自分が追いつく。

後ろを振り返ると数名が追加で追いかけて来ているが集団は結構離れている。

前に合流しローテーション開始。

他のメンバーも逃げたいらしく全力で踏み込んでいる。

しかし、そこにワールドツアーチームのモビスターの選手が追いついてくる。

たぶんこの飛び出しは決まらない。

それを追いかけて同じくワールドツアーチームのランプレとAG2Rの選手が追いついてくる。

そこからは、その3人がお互いにアタックの仕掛け合いを始めて他の選手は蚊帳の外。

アタックに反応する選手に自分も付いて行き遅れないようにするが付いて行くだけでかなりキツイ。

最終的に集団が追いついて来て吸収される。

今の動きでかなり疲労してしまい集団中盤まで下がってしまう。

そこから疲労を回復させて、再び前に上がろうとしている最中に逃げが決まったらしく集団のペースが落ちた。

スタートから20kmくらいの距離の事だったと思う。

そこからは少し落ちたペースでレースが進む。

とは言っても追い風が強いこともあり、しんどくは無いがかなり速い。

その後、逃げ集団とのタイム差が開いたことでペースが上がる。

今日はチームのメンバーから離れてしまわないように気を付けて走る。

離れてしまった際には、急いで追いつこうとはせずなるべく楽に合流できるように考えて走る。

コースの進行方向が少し変わり横からの風が若干強くなる。

ここで集団のペースがより一層速くなる。

理由は簡単で集団の後方で休んでいる選手を疲れさせるためだ。

 

レース中は前にいる選手の真後ろに入ることでその選手が風除けになり楽に走ることが出来る。

したがって、先頭で走っている数名の選手は他の選手よりもしんどい思いをしている。

先頭で走っている数名の選手はその選手のチームのエースを勝たせるためにしんどい思いをしているわけで。

後ろに付いて来ているその他大勢の選手に楽な思いをさせる為に先頭で走っているわけではない。

出来る事なら後ろにいる関係のない選手にはしんどい思いをしてほしいと思っている。

そこで横風の区間を利用する。

横風の区間では真後ろに付いているだけでは横からの風を受けてしまうので、先頭とそこまで変わらないしんどさになる。

その為前に選手の風下側に半車輪分くらい差し込む。

そうすることで風上からの風に対して前に選手を風よけにでき、普段後ろに付いているぐらいの楽さで付いて行くことが出来る。

したがって横風区間では集団の先頭から風下に向けて選手が斜めに並んでいる光景が良く見られ、それをエシュロンと呼んだりする。

風下に向けて斜めに並んでいくわけではあるが道路の幅には限界があるので風下側に並べる選手は先頭の何人かに絞られる。

それより後ろの選手は前の選手の後ろに入る事しかできず先頭とあまり変わらないしんどさを味わうのである。

先頭を走っている選手はギリギリ自分のチームの選手だけが風下側に入れる位置を走り、自分以外のチームの選手に苦しい思いをさせるのである。

 

少し弱めとはいえ横風の吹く区間でのペースアップ。

実力の無い選手は付いて行けずに遅れていく。

遅れていった選手のせいで開いてしまったスペースを埋める為にペースがさらに上がる。

結果として先頭よりも速い。

そのペースアップに耐えられなった選手が遅れ、そのスペースを埋める為に更にペースが上がり……

この悪循環も横風区間で後ろが辛い原因でもある。

今回自分がいる位置はそこまで後ろでもないので、あまり悪循環の影響は受けていない。

それでも1人の選手が耐えきれずに遅れていく。

その姿をみて去年もこのコースを走ったことを思い出した。

去年はこの区間で自分も耐えきれずに遅れてしまい、追いつく為に相当苦労してしんどかった。

今年は少し余裕を持って付いて行けている。

今年の速さが去年と一緒かどうかは分からないので一概には言えないが、強くなっているという証拠だろうか?

横風区間が終わり再びチームのメンバーと固まって走る。

何度かチームカーを呼んで水を受け取りに行きチームのメンバーに配る。

今日も相変わらず暑いので飲むにしても体にかけるにしても水は必需品。

水を切らしてしまってはレースどころではなくなる。

その後逃げ集団への本格的な追い上げが始まりかなりの速度でレースが進む。

速度が上がってからも何度か弱めの横風区間を通り、徐々に疲労が溜まっていく。

疲労は溜まって来てしんどいとは思うが集団から遅れてしまう程では無いなと思いながら走る。

そして下り基調の山間部へ入っていく。

追い上げの為に速度が速いことに変わりはないが、山間部に入れば横風は無くなるので一安心。

ラスト30kmの少し手前。

チームで固まって集団の左側から前に上がろうとする。

前に上がる為にグレガが先頭で風を受けていたので自分が風除けになる為に、更に左側から前に出る。

自分が先頭で集団の左側をドンドン前に上がって行く。

勢いよく上がり過ぎたせいで集団の先頭を走っているクイックステップと同じ位置まで前に出てしまう。

チームのメンバーも後ろに付いて来て前に上がって来ていたが、上がり過ぎ!という感じで後ろで若干怒っている。

確かにラスト30kmも有るのに今先頭に出る意味は無い。

どこかのチームの後ろに入る必要があるなと思いながら、集団の先頭を走っているクイックステップの方を見る。

次の瞬間クイックステップの先頭から2番目の選手の後輪と3番目の選手の前輪が接触。

3番目の選手が盛大に吹き飛ぶ。

当然その後ろにいたクイックステップを含む大量の選手を巻き込んでの大落車が発生。

自分の方にもこけた選手のサングラスのレンズが外れて吹き飛んでくる。

一瞬ビックリしたが大丈夫だと判断し、この危険地帯から一刻も早く去る為に逆に踏み込む。

偶然に先頭まで上がっていたことが幸いし、自分達の隊列の最後尾にいたスタキオッティが足止めを食らっただけで他のチームメイトはこの落車の影響を一切受けずに済んだ。

集団のペースを上げていたクイックステップの選手が大量に落車したことにより集団のペースが一気に落ちる。

そこから結構な間落車に巻き込まれた選手が集団に追いついてくるのをユックリのペースで待ったあと再びペースアップ。

ゴールと逃げ集団の吸収に向けてハイペースで進んでいく。

ラスト1kmのゲートを対向車線に見ながら下っていく。

残りの距離は10kmと少し。

ラスト8kmのロータリーでUターン。

去年はこのロータリーを抜けて、ポッツォに後ろから「ゲンキ行く!行く!」と日本語で叫ばれながら前に上がって行ったのを思い出す。

下りでチームメイトから遅れていたので集団の右側から前に上がろうとスペースを探す。

ラスト10kmを切っているので誰もが前に居たいのでスペースなど無い。

走行しているうちにラスト4kmの看板を過ぎる。

そしてその少し後、集団が左に寄り右側にスペースが出来る。

ここで上がるしかない!と思い一気に前まで上がる。

集団の右端の先頭に出たところで前を見る。

2人の選手が飛び出している事に気付く。

その内の1人は白いジャージの胴回りにストライプが入っている。

アルカンシェル!?

アルカンシェルとは前年度の世界選手権で優勝した選手のみが1年間切ることのできるジャージで真っ白なジャージの胴回りに青、赤、黒、黄、緑のストライプが入っている。

昨年の世界選手権で優勝したサガンが飛び出している!?

集団の様子を見ると追いかける気配が無い。

なぜかは分からないがこれは追うしかない!と思い集団からアタック。

普通に考えればサガンに追いつけるハズが無いが頑張るしかない!

全力で踏んで追いかける。

なぜかジワジワと差が詰まっていく。

振り返ると集団とも結構差が出来ている。

このまま追いつくしかない!と思い引き続き全力で追いかける。

徐々に飛び出した2人に近づいて行く。

そして気付いた。

アルカンシェルじゃない。

真っ白なジャージの胴回りに赤、白、赤のストライプ、コスタリカ選抜だった。

どうりで差が詰まる訳である。

仕方がないので頑張って追い付いてから後ろを振り返る。

集団から結構飛び出している。

前にアルカンシェルは居なかったがこれは大チャンス!

ラスト3kmを切っている!

逃げ切りの可能性がある!

3人で協力してローテーションして集団から全力で逃げる。

2日目と違い、なぜか近くにテレビ中継用のカメラも先導車もいないが気にしている場合ではない。

他の2人も逃げ切る為に全力で踏んでいる。

出し惜しみしている場合ではないので自分も全力で踏んでいく。

ラスト1kmのゲートをくぐる。

集団はまだ遠い。

これなら逃げ切れる。

ラスト500mを3番手で過ぎる!

自分の前の選手がゴールスプリントの為に加速する!

そこまで速くない!

これなら最後に追い抜ける!

ラスト200m!

さぁ!ここからスプリントするぞ!

その瞬間右から選手が現れる。

集団に追いつかれていた。

ビックリしたが少しでも上位でゴールしようと踏み込み直して付いて行く。

そのままゴールスプリントしている集団に紛れてゴール。

集団ではグロースが3着に入った。

しかしグロースは6位だった。

なぜなら逃げ切りの選手が3人居たから。

だから2人飛び出していた時に集団の追う気配が無かったのだと理解した。

そして集団に吸収されてゴールして良かったと思った。

なぜなら、もし集団から飛び出した3人の内で1着でゴールしていれば4位であるにも関わらずガッツポーズするという非常に恥ずかしい状態になっていたからである。

 

 

感想

 

逃げに乗るのはやはり難しいと改めて実感した1日だった。

それだけに1回1回の逃げを大切にする必要があるとも感じた。

また、去年と比べて自分が強くなっていると感じることも出来たので良かったとも思う。

レースのゴール直前では勘違いの連続で大変な事になってはいたが、結果として20位でゴールすることが出来たので良かった。

 

 

キツさレベル

横風区間では苦しんだが、レース全体として比較的多くの時間、集団内にいてやすんで走ることが出来たのでそこまでしんどいとは感じなかった。

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2016年1月22日 (金)

ツール・ド・サンルイス2016 4日目

ツール・ド・サンルイス 4日目

 

クラス:1クラス ステージレース

開催国:アルゼンチン

距離:140km

天候:晴れ

 

コースはサン・ルイスを出発し北上後右折し山岳に入りセッロ・エル・アマゴにゴールするコース。

128.7kmに3級山岳ポイント、138.1km地点に1級山岳ポイント、33.5kmと117.5km地点に中間スプリントポイント地点が設置されていた。

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レース前のミーティング

 

ホテルのロビーでミーティング後に車で移動、スタート前にいつも通り監督のジュリアーニに話を聞きに行く。

今日も回復する事を考えて走るようにという指示。

無理なく走って最後の登りも他のメンバーと一緒に登ればいい、今日は他のメンバーも登りでは全力を出さず余裕を持って登ると言っているので気にしなくていい、明日は平坦のコースで逃げるチャンスもあるのでそこで力を出せるように備えておくように、と言われる。

という事で今日も回復日。

 

 

レースレポート

 

全員で並びに行ったが、早く並びに行きすぎたようで先頭に並ぶことになった。

スタートのアーチの下で日陰なのでそこまで問題ないが、今日も暑い。

連日暑い日のレースが続いている、雨はおろか曇る気配すらない。

徐々にスタート時間が近づき自分たちの後ろに選手が並びだす。

スタートの少し前にはティンコフのジャージを着たヴィットリオ・ブルモッティがロードバイクで飛び跳ねまくっている。

彼はイタリア人初のバイクトライアル世界チャンピオンでYouTubeにも動画が上がっている。

NIPPOのコッリと友達で、今回の遠征のアルゼンチンでの乗り継ぎ待ちの際に「お前がヤマモトか!コッリから面白いという話を聞いている!」と言って笑顔で握手してくれた。

ブルモッティが居なくなってレース開始。

先頭からスタートしたがパレード走行の内に集団内に下がって行く。

逃げたい選手がわらわらと前に上がって来るので後ろに下がる分には何の不自由も無い。

集団の中盤辺りまで下がったところでリアルスタート地点を通過。

レースが始まる。

今日はスタート前から北からの風が強く、レース中はほとんど向かい風。

その為集団内にいるといつも以上に楽に走ることが出来る。

逃げる為のアタックの仕掛け合い(アタック合戦)が始まるが向かい風の影響もありあまり速度は上がっていない。

あまり積極的に逃げたい雰囲気も感じられず集団先頭が団子状態になったりしている。

その原因は今日のコース設定にある。

今日はコースの最後に10kmで700m以上登る登りが設定されており逃げ切りがあり得ない。

逃げたい選手が居るとすれば途中に設定されている中間スプリント地点でポイントを稼いでポイントリーダージャージを獲得したい選手か、目立ちたい選手だろう。

 

2日目のレースレポートでは書き忘れていたが、この逃げることで目立つというのはかなり重要な部分である。

レースのテレビ中継の映像では、かなりの頻度で逃げている選手の姿が映される。

2日目のレースの終盤ではほとんど逃げ集団の映像しか映っていなかった。

ロードレースの選手が着用しているジャージにはチームをスポンサードしてくれている企業のロゴや名前がプリントされている。

逃げて映像に多く映ることでスポンサードしてくれている企業の宣伝にもなるのである。

 

最終的に30kmの手前でNIPPOのスタキオッティを含む逃げが決まった。

そこからのメイン集団はかなりペースを落としてリラックスタイム。

40km手前から再びペースが上がりだしたが、逃げ集団の速度が向かい風の影響で上がっていないこともあり、そこまで速くはならない。

その間自分はチームメイトの近くに行ったり、チームカーを呼んでボトルを貰いチームメイトに運んだり、それ以外の時は楽な位置を探して集団内をフラフラしていた。

自分的にはやはりワールドツアーチームの後ろに入るのが安全かつ楽であると感じた。

本格的にペースが上がりだしたのは110km手前からである。

進行方向が南に変わったことによる追い風の影響と登りを集団前方で入る為の位置取り争いの為だろう。

 

登りを集団前方で入る理由は、集団の後方で登りに入ってしまうと単純に先頭との距離の差分速く登る必要があるし、前方から遅れてくる登りが遅い選手に足止めを食らう可能性が高いからだ。

登りで勝負する選手は体脂肪だけでなく不必要な筋肉も落とすことで極限まで体重を軽くしており、そういった選手はクライマーと呼ばれている。

今、集団のペースを上げているのはそのクライマーがいるチームのアシスト選手だ。

アシスト選手はチームメイトのスプリンターやクライマーを勝たせるために身を粉にして先頭を引いたり逃げたりする。

 

自分は登りに先頭で入りたいわけではないので集団中盤で付いて行っているだけだが、集団前方は少しでも前方で登りに入ろうとする選手でかなりの密度になっている。

何度も落車が起きかけて急ブレーキがかかり集団前方と離れる。

そのたびに速度を上げて集団前方に追いつく。

このインターバールこそがまさに集団中盤以降にいるデメリットだ。

最終的に大きな音と急ブレーキと共に落車が発生。

しかし道路の中央には誰もこけておらず、その代わりに両方の路側帯の外側の芝生に10人くらいの選手が吹き飛んでいた。

そこで集団前方からかなり遅れてしまう。

自分以外にも遅れた選手はかなりいた為、協力して前方に追いついた。

結構しんどく息を整えているうちに徐々に登りがキツクなっていく。

今日のコースは去年も同じコースを走った。

キツメの登りを1回挟んでから結構な距離の平坦区間が存在する。

去年は早すぎるタイミングで集団から遅れた為その平坦区間を一人で走る羽目になった。

それを覚えていたので少し頑張って集団に付いて行く。

そのおかげで今年は平坦区間を集団と一緒に走れた。

平坦区間後に本格的な登りが始まり、本気で登るつもりのないメンバーと共に40人くらいでグルペットを作ってゴールまで一緒に走った。

 

 

感想

 

今日も回復させようと思いながら走ることが出来たのでかなり楽に走ることが出来たと思う。

2日連続である程度休むことが出来たと思うので、明日以降はまたチャンスが有れば掴めるように頑張っていきたいと思う。

去年もそうだったが最後の登りはかなり長いと感じた。

 

 

キツさレベル

最後の登りだけはある程度しんどいとも感じたが、その原因はほとんどが暑さのせいだったと思う。

登れば登るほど気温が下がるので徐々に楽になっていったような気もした。

チームの為に動く仕事もほとんど無かったので良い具合に休むことが出来たと思う。

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2016年1月21日 (木)

ツール・ド・サンルイス2016 3日目

ツール・ド・サンルイス 3日目

 

クラス:1クラス ステージレース

開催国:アルゼンチン

距離:131km

天候:晴れ

 

コースはエル・ポトレロ・デ・ロス・フォネを出発し南東に曲がりくねりながら向かい、その後北東に向かって真っすぐ上がって行き、湖を2周してから来た道の近くを引き返していきラ・プンタでゴールする小さなアップダウンが連続するコース。

23.9kmと56.4kmに3級山岳ポイント、119.6km地点に2級山岳ポイント、30kmと90m地点に中間スプリントポイント地点が設置されていた。

20160118_194057 20160118_194025

 

 

レース前のミーティング

 

ホテルでのミーティング後に車で移動、スタート前に個人的に監督のジュリアーニに話を聞きに行く。

今日は回復する事を一番に考えて動くようにという指示。

無理に前に上がる必要は無いし、最後の登りもしんどいと感じれば千切れてゆっくりと帰ってくればいい、レースは明日が山岳ステージでキツイから今日も頑張ってしまうと明日ゴールする事すらできなくなってしまう。

という事で今日は回復日。

 

 

レースレポート

 

スタートラインにチームのメンバーと一緒に並びに行く。

今日は昨日よりも先頭に近い位置に並ぶことが出来た。

14時59分にレース開始。

日が沈むことが遅いこともありレースのスタート時間が平均的に遅い。

スタート後本日もパレードスタートが有った。

昨日と違い前に上がる必要も無いためリラックスした状態で走る。

左から白いジャージの選手に抜かされた。

去年の世界選手権で優勝したサガンだった。

 

 

このレースはカテゴリ的には上から3番目の1クラスと呼ばれるレース。

この上にはHCクラスとWT(ワールドツアー)クラスがある。

上から3番目のクラスのレースという位置づけではあるが、この時期にヨーロッパでは雪などでレースが開催できないこともあり、強いチームや強い選手が結構出場している。

上に書いたサガンやイタリア選手権優勝者のニーバリ兄(ちなみに弟のアントニオ・ニーバリはNIPPOで出場しており自分と同部屋)、登りが半端無く速いキンタナなど、あまり選手の名前を知らない自分ですら知っている有名選手がかなりいる。

そういった選手の中で走れるのもかなり貴重な経験でもある。

 

いつの間にかリアルスタート地点を過ぎておりレースが始まる。

開始早々下り基調の曲がりくねった道へ。

結構怖いがあまり遅れ過ぎないように気を付けつつ走る。

下り切ったところで大きな道に出る。

そのころにはほぼ最後尾近くで少し前からは遅れていた。

無理せず余裕を持ちつつ他のチームの選手と一緒に集団に追いつく。

追いついたところで集団の前方を見ると結構な人数の選手が逃げていたように見えた。

ほぼ最後尾から見たので詳しくは分からない。

しかしアスタナやいくつかのワールドツアーチームが逃げに入っていたのは確認することが出来た。

その後逃がしたくないチームがペースを上げてしばらく速いペースが続いた。

その間自分は集団後方で遅れないことだけに気を付けて付いて行く。

そこまでしんどい感じではない。

しばらくしてペースが落ち着く。

逃げが決まった。

そこからはペースが落ちてレースが進む。

チームのメンバーがいるところまで行って一緒に走る。

良い具合にタイム差が開いたのだろう、再びペースが上がりだす。

そこまでしんどくも無いのでチームのメンバーと一緒の位置で走る。

湖の周回に入る。

結構ペースが上がって来た上にアップダウンが激しくなって来る。

少ししんどいと感じたので後ろの方に下がる。

チームのメンバーがいる集団中盤は大抵の選手が居たい場所でもあるので過密だ。

選手間の距離も近い上に少し気を抜けばすぐに抜かされてしまう。

落車が起きるのも大抵このあたり。

ペースが上がった際には中盤にいる方が有利であるし、遅れることもまず無い。

しかし、その分疲労も溜まりやすいし精神的にも疲れる。

自分は基本的には登りの入り口手前で集団の中盤手前ぐらいの位置まで上がっておき、登りに入ると周りより少し遅いペースで登っていく。

当然他の選手に抜かされていくので登り切ったころには集団のほぼ最後尾。

しかし、その分他の選手よりユックリ登る事が出来るので疲労が溜まりにくい。

そんなことを繰り返して2周目に入る。

集団後方にいるだけでチームの為に何もしないのは自己中心的過ぎて自分的に気分が良くないので、チームカーを呼んでチームメイトにボトルを運ぶことにする。

背中に5本のボトルを入れて集団中盤まで上がって行く。

チームメイトにボトルを渡し終える。

やはり集団中盤は疲労が溜まる。

集団後方に下がって休む。

2周目も終わり緩やかなアップダウンの直線区間に入る。

このころには逃げへ追いつく為にペースアップが始まっており結構速いペース。

そこそこしんどいとも思うが千切れるほどでもない。

ラスト25km地点を通過。

道が狭くなる。

そろそろ登りが始まる頃合いだろうか?

そこから5km程の間に3回落車が発生する。

どの落車にもNIPPOの選手が巻き込まれていなかったので一安心。

自分もこけはしなかったが、落車による足止めを受けて集団から少し遅れた。

他にも遅れていた選手は結構な人数いたので、その遅れた中でも絶対に集団に復帰したい選手を見つけて付いて行くことで集団に復帰できた。

絶対に集団に復帰したい選手とは、このレースで優勝したい選手や、その優勝したい選手を援護する役割を与えられているアシストと呼ばれる選手だ。

だいたい顔を見れば必死の形相で追いつこうとしているので分かりやすい。

登りが始まり遅れだす選手もチラホラ増えだす。

平坦のステージでスプリント勝負がしたいスプリンターと呼ばれる選手は無理に集団に付いて行って疲労を溜めるより、次の平坦なステージの日の為にユックリ登って疲労を出来る限り少なくしようという考えだ。

そもそもそういう選手は必死に集団に付いて行っても結局遅れてしまう場合が多い。

ある程度付いて行ったところで沿道から「逃げ集団と1分差」とスペイン語?で言っている声が聞こえる。

そこから更にペースが上がりだす。

諦めて遅れて行った選手も結構抜かした事だし、そろそろ遅れても大丈夫だろうと考え集団から遅れて自分のペースで登りだす。

 

レースには日によって「先頭がゴールしてから○%遅れたら失格になる」という時間が決められている。

例えば先頭がゴールするまで2時間かかったレースで5%と決められていた場合、先頭から6分遅れると失格になってしまう。

今回のように何日もレースが続くステージレースでは失格になってしまうと次の日からのレースに参加できなくなってしまう。

そうならない為にも集団から遅れた選手は、遅れた同士で集団を作り協力し合って先頭から遅れ過ぎないようにペースを維持する。

こういった集団をグルペットと呼ぶ。

 

そのまま自分のペースで登っていると前方に集団から遅れたグロースとスタキオッティがおり、そこに追いつき合流する。

2級山岳の山頂を過ぎ下りに入る。

下り切ってからは10名程のグルペットでローテーションしながらゴールした。

 

 

感想

 

回復する事をメインで考えて走ることが出来たのでリラックスして走ることが出来た。

去年に比べるといい意味で余裕が出て来ているようにも感じた。

それでも完全に回復という訳にはいっていないので気を付けたい。

このレースを走ることで今シーズンのレースに向けて調子を上げて行くことが出来るように気を引き締めつつ頑張りたい。

 

 

キツさレベル

今日のレース単体で見ればほとんどしんどく無かったという事で4。

蓄積している疲労も考えると数値はもう少し上がると思う。

昨日のキツさレベルは7だと感じたが、体に与えられたダメージは思っていた以上に大きいと感じた。

特にシーズンが始まって間もないという事もあり練習で長距離をたくさん走れていなかったことも原因ではあると思う。

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2016年1月20日 (水)

ツール・ド・サンルイス2016 2日目

ツール・ド・サンルイス 2日目

 

クラス:1クラス ステージレース

開催国:アルゼンチン

距離:181km

天候:晴れ

 

コースはサンルイスを出発し真っ直ぐジュストダラクトまで120kmほど走った後折り返し、80kmほど走ってビッラメルセデスに付く平坦基調のコース。

18km地点に3級山岳ポイント、53.1kmと88.5km地点に中間スプリントポイント地点が設置されていた。

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20160118_194047

 

レース前のミーティング

 

車の中でミーティング後、個人的に監督のジュリアーニに話を聞きに行く。

スタート後は逃げに乗ることを狙ってアタックに行くように、乗れなければスプリンターの近くで待機して最終局面でアシストが出来るように備えておくようにと言われた。

 

 

レースレポート

 

スタートラインに並びに行くのが遅かったため結構後ろの方に並んでしまった。

カウントダウン後にスタート。

先頭が動き出してから7,8秒で自分の周辺が動き出す。

今回はパレードスタートがあった。

パレードスタートとは、スタートラインから出発してから本当にレースが始まる地点であるリアルスタート地点までの区間を車の先導でゆっくり走ることである。

子のパレードスタートの間に集団の左側からドンドン前に上がる。

リアルスタート地点を過ぎるころにはほぼ先頭まで上がれた。

そこからレースが始まる。

「集団から先行したい=逃げたい」選手が集団から飛び出す(アタックをかける)

自分の今日の最初の役割も集団から先行する事。

 

集団から先行する意味は幾つかある。

まずはレースの途中に設定されている中間スプリントポイント地点や山岳ポイント地点を上位で通過する事を狙うという意味。

このポイントを上位で通過することで得られるポイントを重ねると合計ポイント1位の選手にポイントリーダー賞ジャージと山岳リーダージャージが与えられる。

リーダージャージは基本的にこの二つと総合リーダージャージの3つ。

総合リーダージャージゴールタイムの合計が1番短い選手に与えられるジャージで要するに1番強い証。

この3つのジャージを着用している選手とその選手が所属しているチームは集団内での地位がる程度保障される為動きやすくなる。

長くなったがそれが一つ目。

2つ目は時間差を付けて飛び出している集団に選手を送り込んでいるチームは集団内でアドバンテージを持って動くことが出来る。

具体的には集団のある程度前方にいても文句が言われにくい。

集団の先頭は風を浴びる為不利だが、その少し後ろは集団内では一番安全な上に楽である。

その理由としては後ろに下がれば下がるほどその前で落車(こける事)が起きる可能性が上がる。

落車に巻き込まれれば当然ケガをするし、巻き込まれなくとも落車の発生地点より後ろにいた選手は遅れてしまうので追いつく為に疲れてしまう。

また後ろに下がれば下がるほど集団のペースアップによる伸び縮みによるインターバルが大きくなるので疲れてしまう。

その為集団のある程度前方に居れるというのはそれだけで有利なのである。

またレース後半で逃げを吸収するペースアップのための先頭の交代に加わらなくても良いというメリットもある。

そういった有利な効果をチームにもたらすために逃げを狙う選手がいる。

悪く言えば犠牲者でもある。

逃げれば必然的に先頭で風を浴びる為相当疲労するからである。

しかし悪いことだけでもない。

さっき書いた「レース後半の逃げを吸収するためのペースアップ」で思った以上に差が詰まりきらずそのまま逃げた選手がゴールしてしまうこと(逃げ切り)が有る。

稀にしか起きないがその逃げ切りも狙って選手は逃げる。

レースに戻る。

 

アタックの様子を観察しながら動く。

直ぐにはアタックに反応しない。

逃げたい選手は大量にいるはずだが、その選手が全員逃げてしまっては最後の追い上げで集団が追いつけなくなる可能性が上がるので、集団がペースを上げて追いつく(潰す)はずだからである。

逃げに飛び出す人数とチームを見ながらどれに反応するか吟味する。

強いチームの選手が飛び出しても潰される場合が多い。

強いチームにアドバンテージを与えたくないからだ。

2人ぐらいが飛び出して集団が少し緩む。

逃げることが出来るかもしれないと思いアタックをかける。

思った以上に足が重い。

昨日のダメージが抜けきっていない。

少し踏んでから後ろを確認すると集団が1列で追って来ている。

無理だと判断し集団に戻る。

戻ろうとするが集団とのペース差があり過ぎて中々集団に復帰できない。

やっと集団に復帰する。

結構集団の中盤まで下がってしまった。

集団内で休みつつ徐々に前方に上がって行く。

集団の前方ではアスタナの選手がアタックをかけて逃げに入っている。

アスタナはワールドツアーチームという世界トップの18チームの内の1つだ。

当然チーム自体が強いのでこの逃げは潰されるだろう。

予想通り潰され、再び2人が飛び出す。

今回の飛び出したメンバーのジャージは見覚えが無い。

そこまで強いチームではないだろう。

逃げられる可能性が高いので自分もアタックをかける。

前を追いかけ、ある程度差が詰まったところで後ろを見ると数名が追って来ているが、集団は横に広がっている。

逃げが決まるパターンだ。

そのまま前に追いつき先頭を交代していく。

後ろの選手も追いつき6人になる。

6人でドンドン先頭を交代(ローテーション)する。

時々後ろを振り返ると集団が広がったままで追いかけてくる気配が無い。

一度集団が広がりきると追いかけてはいけない雰囲気が半端無いので追いかけたくとも追いかけることが出来なくなる。

去年に散々経験した(それでも何回か飛び出したが…)

逃げに入ったメンバーは、アルゼンチン選抜、ブラジル選抜、SEP、INTEJA、ブエノスアイリス・プロビンチア(以下ビンチア)、自分の6人。

決まったのが8km辺りの地点。

集団とのタイム差をホワイトボードに書いて教えてくれるバイクがやって来てタイム差50秒。

18kmにある山岳ポイントに備えて逃げのペースは上がらない。

そのままそこまで集団との差が広がらず山岳ポイントへ。

山岳ポイントにはランク付けがあり、上から順に1級、2級、3級。

今回のポイントは3級、ほぼ丘という感じだろう。

山岳ポイントまで1kmの表示が出る。

今日の山岳ポイントはここのみ。

ここで1着を取れば明日のレースで山岳リーダージャージを着ることが出来る。

緩い坂で一発ダッシュすればいいだけなので全員が狙っている。

若干の牽制が入りペースが落ちる。

山岳ポイントのフラッグが見える。

ラスト300mくらいだろうか?

自分がアタックを仕掛ける。

この距離なら追いつかれずに取れるはず!

と思ったらフラッグでは無くゲートでしかも思っていたより距離が有る。

失速してごぼう抜きを食らい4位で通過。

ハッキリ言ってここのポイントでは1位以外は全く意味が無い。

無駄にダッシュしただけに終わった。

そこからポイントのトップ争いで離れた6人が集まり直してローテーションを再開する。

ポイントのある地点だけはガチンコで勝負するがそれ以外の場面では今は全員が「逃げ続けたい」という意思を持っているので協力する。

牽制で縮んでしまった集団とのタイム差を広げる為に少しペースを上げる。

集団も今は追いつきたくないので差が徐々に広がっていく。

1度飛び出した逃げは簡単には捕まらない。

なぜなら、集団には逃げたかった選手が今もいる。

そういう選手がいる限り逃げが集団に追いつかれれば再び逃げる為のアタックが頻発する。

そうなるとペースが安定しないので疲れる。

そして結局再び逃げが発生する。

わざわざ吸収して再びアタックが頻発して逃げが出来るのであれば、ある程度の距離を保って今出来ている逃げを放置して置くのがベストという事である。

集団的にはラスト20kmを過ぎてから吸収するのが一番好ましい展開だと思う。

しばらくローテーションをしていると、ジュリアーニの運転来る車(チームカー)が後ろから追いついてくる。

選手は必要であれば審判に頼んでチームカーを呼び、補給食や指示を貰うことが出来る。

水を受け取りながら、ジュリアーニから53kmと88kmにある中間スプリントポイントも狙って行くようにという指示が出る。

スプリントは得意ではないが指示が出た以上狙うしかない。

集団とのタイム差は2分半前後を行ったり来たりしながら逃げ続ける。

ちなみに今日は半端無く暑い。

たぶん40度越えだろう。

かなり頻繁に水分を取り続ける。

体を冷やすために頭から水をかけることも忘れない。

そんな感じで53kmの中間スプリント地点までラスト1km。

再び牽制が入る。

見た感じアルゼンチン選抜の選手が強そうなので近くをキープしてダッシュに反応できるように備える。

予想通りアルゼンチン選抜の選手を先頭にダッシュ開始。

踏み出しで遅れる。

そのまま追いつけず中間スプリントポイント地点を4位通過。

ダッシュした選手の中では最下位。

再びペースを安定させてローテーションが始まる。

このあたりから選手の力の差が徐々に出てくる。

強いのはブラジル選抜。

強そうなのはアルゼンチン選抜とSEP

しんどそうなINTEJA。

たぶん足を隠してるビンチア。

足を隠してるというのは余裕が有るのにしんどそうなふりをしているという事。

集団とのタイム差は相変わらず2分半前後。

しばらくしてチームカーが上がって来る。

メカニックの福井にスプリントが厳しいと伝えると、しばらくしてからジュリアーニからスプリントの強い選手の後ろに付いて練習しろという指示。

水を浴びたり飲んだりするのを忘れずに繰り返し再びスプリントポイントへ。

前回と同じように若干の牽制が入り、前回と同じようにアルゼンチンの選手の後ろに付ける。

前回のダッシュ(スプリント)で出遅れたことから勉強しギアを軽めにする。

スプリントが始まる。

ギアを軽くしたおかげで今回は反応に遅れず付いて行くことに成功する。

腰を下ろしてギアを若干重くする。

後ろから別の選手が先頭の選手を抜きにスプリントを開始する。

再びペースが上がる。

遅れる。

ギアを重くしたせいで反応に遅れた。

自転車1台分くらい離れて3番手で付いて行く。

スプリント地点直前で左側から別の選手に抜かれる。

結局4位。

しかし前回よりは多少マシになったので良かったと思うことにする。

再び集まり直しローテーションを開始。

92km地点の補給ポイント地点を通過する。

この地点では沿道に立っているチームのスタッフから食べ物と飲料の入った袋を受け取る。

立ち止まらずに走ったまま受け取るので中々テクニックがいるが慣れているから問題ない。

袋の中身を背中のポケットに入れる。

他の選手も一通り受け取り、落ち着いたところで再びローテーション開始。

このあたりから集団とのタイム差が少しずつ広がりだす。

だいたい4分前後になる。

100km地点を過ぎる。

このあたりから意識が朦朧としてくる。

水を飲んだり浴びたりする事は欠かしていないが気温が上がって来たのだろう。

正直相当ヤバい。

集中していないと真っ直ぐ走れないぐらいにはヤバい。

去年もこのステージはこんな感じになったことを思い出す。

水を浴びたり飲んだりするペースを急速に上げてリカバリーを試みるが中々上手く行かない。

集団とのタイム差は4分弱をキープしたまま。

正直速く追いついて欲しい。

それくらいにしんどい。

ローテーションで前に出る時間も短めにする。

もっとも今まともに回っているのはブラジル、アルゼンチン、SEP、自分の4人である。

118km地点の折り返しへ。

この時も熱中症のようなキツさでバテバテ。

大会の主催者側が用意した車に積んである水を貰い、飲んだりかぶったりを繰り返すが回復する兆しが無い。

集団とのタイム差が5分程に開き出す。

追いついて欲しいのになぜか離れている。

何度も水の供給を受けているうちにとうとう主催者側が用意した水が切れる。

いよいよ終わりが近づいて来た。

急いで審判車にチームカーを呼んでもらうように伝えるが、チームカーは5分後ろの集団の後方に付いている。

集団を追い抜くのにも時間がかかるし、抜いてからもある程度の時間は必要。

果たして間に合うのか……。

残り少ないボトルの水を飲んで間を繋ぐ。

ボトルが空になる。

チームカーはまだ来ない。

気持ち的にはもう無理といった感じ。

審判車に催促するが中々来ない。

もう無理かもしれないと思いだす。

しかしそこで意外と楽になってきていることに気が付いた。

特に、先頭に出ると涼しい。

恐らく気温が下がって来たのだろう。

少しずつ回復しだす。

そのタイミングでチームカーがやって来る。

水を大量に受け取って使い、かなり回復する。

そこからは余裕が生まれる。

ローテーションに回っていてもかなり楽に感じる。

熱中症になりかけていた時に先頭の時間を短くしていた分、自分に余裕が有るのだろう。

余裕が出来ていることを他の選手に悟られないようにしんどい雰囲気は出し続ける。

残り40kmを切って来る。

タイム差は変わらず5分程。

だいたいのレースでは10kmで1分を詰めてくるので少し逃げ集団の方が有利。

しかしペースはあまり速くないので集団が本気を出せばいつでも追いつかれる状態だろう。

他の選手の様子をうかがう。

いつの間にかINTEJAの選手がいなくなり5人になる。

もともとINTEJAの選手はローテーションにほとんど加わっていなかったのでさほど影響はない。

あまりしんどいようには見えないが、ここに来て逃げのペースが上がらないというのは意外としんどいのかもしれない。

30kmを切る。

タイム差は4分程で前後している。

160km地点。

タイム差は4分程。

おかしい。

集団のペースが上がってこない。

暑さでばてたのだろうか?

どちらにしても逃げにはかなり都合がいい。

逃げ切りの可能性も出てきた。

チームカーを呼んでジュリアーニにラスト10kmでアタックしていいか聞く。

逃げから更に単独で飛び出し逃げ切りを狙うという事だ。

ジュリアーニからは「10kmではあまりに長すぎるのでラスト1kmまで我慢して足を残しておいてそこから一気に飛び出せ」と言われる

165km地点。

タイム差3分半。

とうとう詰めて来た。

170km地点。

タイム差4分。

広がった!

ラスト10km程で4分。

逃げ切りの可能性がかなり高い。

他の選手同じ考えのようで、とうとう逃げの集団からアタックがかかる!

まず、ブラジル選抜の選手が飛び出す。

強いと思っていたのは間違いなかった。

続いてビンチアの選手がそれを追う。

やっぱり足を隠していた。

アルゼンチン選抜がそれを遅れて追いかける。

しんどそうで、しょうがなく行ったという感じ。

SEPの選手は諦めて追いかけない。

自分はその後ろで様子をずっと見ていた。

というのも全員のアタックの速さがかなり遅いと感じたからだった。

SEPの後ろで様子を見ながらガラナを飲んでタイミングを見て追い出す。

まずアルゼンチン選抜の選手に軽く追いつく。

そのまま抜いて前を追う。

アルゼンチン選抜の選手に後ろに付いてこられにように抜きざまにペースを上げる。

アルゼンチン選抜の選手が付いて来ていないことを確認してペースを若干落とす。

ブラジル選抜が先頭でそれをビンチアが追い、更にそれを自分が追う。

足の感じと差の詰まり方的に追いつくのは時間の問題。

前の2人が合流した。

その2人が追いかける自分を振り返り、追いつかれないようにローテーションを開始する。

詰まる速さが少し落ちる。

いずれは追いつくが、あまり時間はかけたくない。

少しペースを上げて追いかける。

審判者やバイクが作る風の流れも利用しながら追いつくことに成功。

数回ローテーションする。

2人でローテーションしていたところに追いついたのだから、そこから飛び出したとしても、追いつかれることは無いのではないか?

と思いアタックする。

流石に逃げることは出来ず追いつかれる。

そこからは3人でローテーションする。

ブラジル選抜の選手が若干長く先頭にでてビンチアはすぐに交代する。

自分は2人の中間くらいの時間先頭に出る。

足には余裕を感じているがズットしんどいような雰囲気を出し続ける。

他の2人からすれば、「後ろから追いついて来てアタックもしたのだからしんどいのだろう」と思うと考えたからだ。

それは利用した方が良い。

タイム差3分半。

ラスト10kmを切っていてこのタイム差は確実に逃げ切れる。

足を溜めてラスト1kmでアタックしかない。

ラスト10kmの看板を過ぎる。

正直かなり驚いた。

メーターの数値は174km。

計測値と実際の距離に違いが有る。

他の2人も差があったようで「ラスト5km?違う!ラスト10km!」みたいな会話が聞こえる。

ラスト10kmで3分半。

集団に対して有利なことに変わりはないがかなりマズイ。

何より逃げている3人のペースが遅い。

自分は余裕が有るのでペースを上げることが出来るが、そうすると残りの2人に確実に利用され、ラスト1kmのアタックが決まらないかもしれない。

利用されて2位や3位になるくらいなら追いつかれた方がマシ。

腹を括ってしんどいふりを続ける。

ラスト5kmの看板を過ぎる。

タイム差140秒。

かなり詰まっている。

このタイム差の詰まり方的には逃げ切れるか微妙。

逃げの3人のローテーションも疲れているやら牽制やらで相当いびつ。

それでもゴールまでの距離は縮んで行く。

集団が迫っていることもあり140秒の表示以降はタイム差を教えてもらっていない。

ラスト2kmの看板を過ぎる。

後ろを振り返ると集団が遠くに見える。

前方に右コーナー。

満を持してここでアタック。

ラスト1.5km程だろうか?

ジュリアーニが言っていたよりは少し早いがここで行くしかない!

一気に踏み込んで飛び出す。

コーナーに怖いのを我慢して突っ込み抜ける。

後ろを見ると離れている。

逃げ切れる。

ラスト1kmのゲートを越える。

後ろを見ると集団が迫ってきている。

ラスト1kmが遠い。

後ろに集団の気配を感じながら全力で踏む。

ラスト500m程。

集団に追いつかれ抜かれる。

意気消沈。

踏むのをやめ一気に集団に抜かれていく。

そのまま集団から遅れてゴール。

集団スプリントではグロースが4位に入った。

 

 

感想

 

レース後には全員が「距離が3km程長くなっていた!」と言っていたので自分のメーターだけの表示が間違っていたわけでは無かったようだった。

レースでは距離が違う事は時々ある事なのでしょうがない。

もし、レースの距離が181kmであれば確実に逃げ切りで自分が優勝していたと思う。

それも含め、今回の経験はかなり貴重で自分の為になったと感じた。

逃げに上手く乗れたという事もそうだが、途中での熱中症のような症状を含めラストの展開に至るまで、積極的に動かなければ絶対に得ることは出来ない経験だと感じた。

勝てなかったことは悔しかったが、その悔しさをバネにしてさらに強くなればいいだけの事なのだと思う。

そもそも、もっと強ければ今日も勝てていた訳なので力が足りなかった。

明日以降もレースは続くので疲労の回復も含め気を付けていきたい。

当然ながら明日以降も指示が有れば逃げを狙い、チャンスが有ればそのチャンスを物に出来るように全力を出すようにしたい。

今こそが強くなるチャンスなのでそのチャンスを生かせるように常にベストを尽くしたい。

 

キツさレベル

7?

途中では熱中症のような感じで相当しんどかったが終わってみれば意外と疲労感は少ない。

しかし、体へのダメージは気付いていないところで来ている可能性が有るので、明日以降は慎重かつ敏感に自分の体調を感じていくようにしたい。

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2016年1月19日 (火)

ツール・ド・サンルイス2016 1日目

ツール・ド・サンルイス

 

クラス:1クラス ステージレース

開催国:アルゼンチン

距離:21km

天候:晴れ

 

コースは10kmの直線を往復するだけの単純なコース。

 

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レース前のミーティング

 

チームTT(タイムトライアル)という事で並びの順番とちょっとした確認で終わった。

並びは、スタキオッティ、グレガ、グロース、デネグリ、ニーバリ、自分の順。

注意点はなるべく道路の真ん中を走るという事と、下りは疲労を分散させるため2列で高速で交代し、先頭に出たときには全力に近い力で踏むという内容。

 

 

レースレポート

 

スタート台に全員横一列に並んでスタート。

ギアが少し軽かったが列を整えているうちにギアを変えて調整する。

自分のベターなギアを使うと他の選手より少し重い。

個人タイムトライアルの際も重めのギアを使っているので気にせずそのままで行く。

下りに入って2列で回りだす。

自分的には意外とキツイとは感じない。

下りが終わって30秒ぐらいの交代に戻る。

常に2列で交代を繰り返さないのは交代すれば結果として交代した1人分列が後退することになるから。

しかし下りでは速度が高速になるので、先頭と後続の負荷に大きな差が出る。

その為先頭に出たときに短い時間とはいえ全力に近い力を発揮しても、後ろに入ればかなり楽なので十分に休むことが出来る。

交代したことによって生まれるロスよりも、先頭に出た際に全力で近い力で踏むことによるペースアップの効果の方が大きいため下りでは連続で交代する。

下り以外の部分では先頭と後続との負荷の差が小さくなる為、連続で交代してもペースがあまり上がらず交代した分ロスする上に全員疲れるという事になるので少し長めに先頭で走り交代するという形になっている。

現に自分的にも2列の時より1列の方がキツく感じる。

そのまま10km過ぎの折り返し地点へ。

180度のコーナーでビビッて少し遅れてしまう。

慌てず落ち着いて差を埋めて交代再開。

しばらくしてメーターを見るとラスト5km程。

その後先頭が回って来て上り坂。

頂上近くまで先頭で走り交代する。

後退したすぐに下りに入り2列で回りだす。

これはかなりキツイ。

残り数キロで疲れている上に先頭に出た直後。

何回か書いているが先頭は他よりも負荷が高いため疲れる。

その状態が回復する間もなく連続で交代し、先頭に出たときには全力で踏む。

今日で一番キツイ。

最後なので当然ではあるが。

先頭に出たときにはペースを落とさないように全力で踏む。

2周位したところでやっと少し楽になった。

しかしそこからゴールに向けて再びペースアップ。

ラスト1kmのゲートを越える。

そのまま全力で交代しながらゴールした。

 

 

感想

 

コーナーで前から離れてしまったところ以外は良かったと思う。

他のメンバーからもかなり好評であったので間違いないと思う。

タイムトライアル系は自分の得意とするところでもあるのでここで力を発揮するというのは大切だと思う。

ラスト3kmは常に心拍数が190を超えていたのでデータ的にも相当ハード出たと思う。

しかしここまで追い込めたし踏めたという事は調子が悪くないという証拠でもあるので自信を持って明日からのレースに備えたい。

不安要素としては最後まで調子が持つかどうかなのでそこには気を付けるようにしたい。

ちなみに去年は4日目辺りから調子が落ちだしたと思う。

 

キツさレベル(10段階評価)

10

いきなり最大の10なので伝わりにくいかもしれないが、相当半端無くキツイ。

時間が短かったので耐えきることが出来たが、もしこれが1時間以上続けば2日ぐらいは休まないと回復しないと思う。

タイムトライアル以外でこのレベルでキツイことは無いと思う。

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